キャリアコンサルティングをしていく上で、どのような領域(学校、需給調整機関、企業等々) であっても求められる自己理解。
自己理解をする意義ってどんなことがあるのでしょう?
進路や職業、将来のキャリアを合理的に選択し、実践していくために、それを遂行していく主体である「自分自身」を理解することが大事と言われています。
自分にはどんな能力や強みがあるのだろう?
どんなことに関心や興味を持っているのだろう?
どんな価値観を持っているのだろう?
どんなことを大事にしているのだろう?
どうありたいのか?どうなってきたいのか?
自分の果たすべき役割、責任、使命は何だろう?などなど。
自分のことをあるがままに知る。
これってなかなかひとりでは難しい。
でもこれらを自分自身で理解することで、以下の3点のメリットがあると思うのです。
①自分軸ができる
自分にはどんなやり方があっているのか(得意パターン)がわかると仕事への取り組む姿勢が明確になってきたり、判断するのに判断の軸ができるようになります。
何より自分の価値観、自分が何を大事にしているのかを理解することで判断の軸ができ、様々な転機にも対処していけるのです。
何気に転機ってたくさんあります。
例えば、大学進学、就職、結婚、出産、育児、転職、起業、定年後のセカンドライフなどなど。
誰でも仕事でも、プライベートでも人生の様々な場面で決断するのに迷いが生じたり、一歩踏み出す勇気がなかったりすると思います。
そんなときに、拠り所になるのが「自分軸」なのです。
自分の軸を持つことで、日々の小さな選択、将来の大きな選択に迷うことなく判断していけるようになります。
②他者の理解も促進される
私たちの日常は多様な人々との関わりによって形作られています。人は1人では生きられないですよね。
でも、人にはそれぞれ個性があり、考え方や価値観に違いがあります。
そんな異なる背景や価値観を持つ人々と効果的にコミュニケーションを取り、理解し合うことは、職場やプライベートな関係においてとっても大事なことです。
自分への理解が深まることで、自分の個性とどうズレているのかがわかるようになります。
「私はこう思うけど、あの人の思いはそうなんだ」
ということもわかり、受け入れられるようになってきます。
他者を理解することは、単に相手の行動や言葉の意味を捉えること以上の意味があります。
それは、相手の感情、動機、背景や文化などを理解することにより、より深いレベルでの共感と信頼を築くことができます。これにより、対人関係においてより強固な絆と相互理解が生まれ、コンフリクトの解決やチームワーク向上につながります。
③自分自身をコントロールできるようになる
人には意識できている領域と無意識の領域があります。
自分の理解を深めるということは無意識の領域を意識化していくということにもなります。
そして意識化されるとコントロールもできるようになってくる。
そして、コントロールができると、怒りや不安などのネガティブな感情を効果的に管理できるようになります。
これにより、感情に流されることなく、冷静に状況を評価し、適切な対応を選択することができるのです。さらに、感情の安定は、ストレスの軽減にもつながります。
また、短期的な欲求に左右されることなく、長期的な目標やより良い結果に基づいた意思決定が可能になります。これは特に、健康的なライフスタイルの維持やキャリアの成功に直結します。
困難や挫折に直面した際の対処能力も養われます。
これにより、人生の挑戦に対するレジリエンスが高まり、より精神的に強い人間になることができます。
いかがですか?
自己理解を深めていくことはいいことづくしですよね。
多様化する世の中、自分らしく生き抜いていくために自己理解を深めていきましょう!