皆さんは1級の面接試験で最も重要なことは何だと思いますか?
1級の試験は合格率が一桁と難易度が高く、事例相談者のキャリアコンサルタントとしての成長と、その先にいる相談者へのより良い支援が求められます。必要な知識や技術も多岐にわたります。
その中で、私が最も大事だと思うこと。
それは
「事例相談者を尊重する態度と気持ち」
です。
「そんなこと?」と思うかもしれません。
本質的な問題把握や具体的な展開力などたくさんのことが求められます。
しかし、この土台がなければ、どれだけテクニックや知識があっても脆く崩れてしまうと思うのです。
人間はどうしても相手の悪いところ、改善が必要なところに目が行きがちです。
ネガティブな情報を優先的に捉え、危険を回避しようとする本能が働くからです。
また、他人の欠点を見つけることで自己評価を高めようとする傾向もあります。
まずはこのことを自覚する。
そして、自分がどんな指導を受けたいのかを考えることで、事例相談者を尊重する態度や気持ちが生まれます。
やはり、人は自分のできているところをしっかり認めてもらいたいですよね。
さらに、自分の面談スタイルを尊重した上で、その人に合ったやり方でつまずいているところを一緒に探してくれる。
一方的にアドバイスするのではなく、解決策を気付かせてくれる。
私はそんな指導を受けたいと思います。
これが私の事例相談者との向き合い方の軸になっています。
事例相談者は2年ほどの経験を積み、これまでそれなりにやってこられました。今回、うまくいかなくて指導を受けに来てくださる。
その勇気に対して、まずリスペクトできますよね。
上下のないフラットな関係を築き、事例相談者がやろうとしたことを尊重し、困っていることを理解させていただく。
まずはそこからかなと思っています。