私は他者と比較するということは、あまり肯定的には捉えられていないのですよね。
他者と自分を比較してしまう原因は多岐にわたると思いますが、その根底にあるのは、「自己理解不足」と「自分への不安」であることが多いのではないかなと。
比較するというのは自然なことですが、過度になると自己評価が下がったり、ストレスを感じたりしてしまうと思うのです。
他人との比較をなぜしてしまうのか?
ネガティブな面を考えると、以下のことが考えられます。
基準の設定
まず自分の価値や達成を評価するために、他人と自分を比較することで「基準」を設定し、自分の立ち位置を確認し、何が「普通」なのかを理解する手段としている。
安心材料とする
自分の不確実性や未来への不安を他人と比較することで、安心を求めようとすることがある。
他者との優位性の確認
他者より優れていると感じることで、一時的な自己肯定感の向上を感じたりすることがある。
(でも、この感覚は一過性のものであり、持続的な自己肯定感にはつながりにくい。)
でも良い面もありますよね。良い面は以下のような感じです。
他者比較の良い面
他者比較は、私たちが社会的な存在として機能する上での基本的な心理的メカニズムの一つです。人間の社会性と深く関連しており、結構重要な役割を果たしています。
例えば
自分の立ち位置を知る
他者と自分を比べることで、自分が職場でどんな立ち位置にいるのかがわかります。
例えば、上手にプレゼンができる同僚と自分を比べて、どのくらいプレゼンスキルがあるのかを知ることができます。これは自分の得意なことや改善すべき点を理解するのに役立ちます。
協力して働くのに役立つ
他者と自分を比べることは、時に競争心を刺激しますが、それがチームでの協力につながることもあります。
例えば、プロジェクトでチームが一緒に目標を達成しようとするとき、他のメンバーの強みを認めて活かすことで、全員で協力して成功に導くことができます。
学びを得る
職場で成功している人を観察することで、その人のやり方や技術を学ぶことがあります。
これは、他者の良いところを真似ることで新しいスキルを身につけたり、仕事の効率を上げたりするのに役立ちます。
例えば、効果的な時間管理をしている同僚から、その方法を学んで自分の業務に応用することができます。
これらの比較は、自分自身のスキルを高め、職場での関係を改善し、新しい学びを得る手段として機能します。
ネガティブな他者比較から抜け出すために必要な自己理解
他人と比べてしまうことによって生じるストレスや不幸感を減らすためには、自己理解を深めることが鍵になってきます。
ではどのように自己理解を深めればいいのか?
内省する時間をとる
自分の感情や行動の背後にある理由を理解するために、定期的に自分を見つめる(内省)時間を設け、その根源に何があるのかを探求する。
自分軸を持つ
他者と比べるのではなく、自分の核となる大事にしたい価値観を明確にし、行動や判断の基準としてそれを活用する。
自分を満たすことを意識する
分の長所と短所を知り、それを受け入れ、他者と異なる自分を価値あるものとして認識する。自分自身を信じ、自分を満たしておくことで、自己受容する。
自己の内面と向き合うことで、他者比較の必要性が減少し、より充実した人生を送ることが可能になると思うのです。
でも、自己理解は一朝一夕には得られるものではないため、継続的な努力が必要ですが、そのプロセス自体が自己成長に繋がります。
定期的なセルフリフレクションを行うことで、自分の深層にある価値や動機を明らかにし、より自分に誠実に暮らしていけます。
ひとりで向き合うことが難しいというのもあると思います。
そんなときは、専門家の助けを借りて自己理解を深めることも一つの方法です。(急に宣伝!笑)
自分のことを知り、自分を満たし、豊かな人生にしていきましょう!